プログラムの概要
ワークショップ
10月6日(土) 14:00〜17:00
以下のタイトルと講師陣によるワークショップを開催いたします。ワークショップへの参加費は大会参加費に含まれています。
ワークショップの空席状況・参加要領に関しましては、ワークショップのページをご参照下さい。
A.「ロールシャッハの力動的解釈 ―心理療法との照合―」
事例提供:酒井 玲子(愛知医科大学病院)
精神力動的な立場からの人間理解は、被検者が心理検査場面やさまざまの検査刺激をどのように体験しているかを通してそのパーソナリティーや病態水準などを検討する上で有効です。今回はロールシャッハ法、SCTのテストバッテリーと心理療法過程、特にその対象関係の特徴などを照合します。前半で精神力動な理解を共有し、後半に一事例の心理検査と心理療法過程の照合をし、心理アセスメント、病態、対象関係の特徴などについての理解を深めたいと思います。
B「治療的テストとしてのバウム描画」
バウムテストには、治療促進的なポテンシャルと、見立てを可能にするテスト的な力の、両方が備わっている。これらは相互に排他的なものではない。バウムテストを治療的に生かすためには、そのテスト的側面を熟知することが必要だし、心理テストとして実施する場合でも治療的要因に目を配ることによりテストが治療に変容する。ワークショップでは治療的テストとしてのバウム描画について1時間ほど概説した後、事例検討を行いたい。事例検討は90分を予定し、40分程度で提示できる事例を参加者から募集します。
C「子どものロールシャッハ法について」
子どものロールシャッハ法は、大人の基準だけでなく、発達的な視点も含めた検討が必要になります。そこで今回は、児童・思春期の子どものロールシャッハ法について、発達的視点および臨床現場における子どものロールシャッハ法の特徴について検討したいと思います。具体的なデータや事例を提示しながら、子どものロールシャッハ法の実際をお伝えします。児童・思春期臨床や研究にロールシャッハ法を活用していただくきっかけになれば幸いです。
D「阪大法による事例検討―辻流解釈のエッセンス」
辻悟先生による形式・構造解析は、各種の指標を参考にしながらも、ロールシャッハ検査法の課題構造に照らして一つひとつの事例を丹念に解析し、その心理と臨床事態の理解を目指すものです。本ワークショップでは、60分程度の事例提示と質疑応答の後に、講師から形式・構造解析の観点からの事例解釈を説明したいと思います。参加者のスクールを問わず、阪大法に触れてみたい方々の参加をお待ちしています。また、おおむね40分程度で発表できるロールシャッハ事例を募集します。
研究発表
10月7日(日) 10:00〜11:30、15:30〜17:00
10月8日(月・祝) 10:00〜11.30、12:30〜14:00
特別講演
10月7日(日) 14:00〜15:20
演者:川戸 圓(ユング派分析家・大阪府立大学名誉教授)
司会:福永 知子(関西ロールシャッハ研究会)
シンポジウム
10月8日(月・祝) 14:10〜16:40
話題提供:加藤 祐介(赤城高原ホスピタル)・小粥 展生(富山少年鑑別所)・明翫 光宜(中京大学)
指定討論:野田 昌道(北海道医療大学)
司会:石橋 正浩(大阪教育大学)
特別企画
10月7日(日) 10:00〜11:30
話題提供:小笠原 將之(大阪大学)
指定討論:中村 留貴子(東京国際大学)・青木 佐奈枝(筑波大学)
司会:弘田 洋二(大阪市立大学)・飯田 信也(大阪市立総合医療センター)
10月7日(日) 15:30〜17:00
講師:中島 恵子(帝京平成大学)
10月8日(月・祝) 12:30〜14:00
※大会開催中に参加申込を受け付けます
ファシリテーター:田中 美穂(市立豊中病院)・高橋 裕子(大阪樟蔭女子大学)・川口 裕子(大阪大学医学部附属病院)
懇親会
10月7日(日) 17:30〜19:30
皆様のご参加を心よりお待ちしております(準備の都合上、できるだけご予約をお願いいたします)。